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お正月休みにおすすめの映画

   

お正月はテレビも特番ばかりネットメディアもお休みのところが多く、退屈している方も多いかと思います。そんなお正月休みに自宅で楽しめるオススメの映画をリストアップしてみました。いずれも名作です。

復活の日

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小松左京原作の80年代のセカイ系映画です。1982年、東側が開発した細菌兵器MM-88によるパンデミックが発生して人類は滅亡しました。生き残ったのはウィルスが活動できない氷点下で観測活動を行っていた南極の各国の越冬隊863人のみ。生き残った人々で南極連邦委員会が発足します。イギリスの原子力潜水艦が南極連邦に合流。しかし、残された人々に核戦争の危機が発生することになります。

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スケールがすごい。本当に南極でロケが行われています。当初はイタリア風邪と呼ばれた伝染病が世界を死に追いやっていく光景も描かれています。東京の病院やホワイトハウスでの緊迫感溢れるシーンやマチュピチュも登場します。SF巨編として今でも色あせない大作ですが当時の興業は不振に終わり、以後しばらく日本映画はセカイ系が登場しない冬の時代を歩むことになります。

復活の日

復活の日

里見八犬伝

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80年代のメガテン系映画です。100年前に里見家に呪いを掛けた玉梓が妖怪として蘇って里見家は滅亡。唯一生き延びた静姫と仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の8つの霊玉を受け継いだ8人の犬士が集って、妖怪と戦う空想伝奇巨編です。細かなところでツッコミどころは沢山あるのですが、犬士達の活躍がカッコ良くて感動します。玉梓は西洋の魔術を使っているのと転生モノですので、メガテンファンにはかなり楽しめると思います。

里見八犬伝

里見八犬伝

ゴジラ

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シン・ゴジラ放映などをきっかけに色々なサイトで初代ゴジラがおすすめされているので既に見た方も多いかと思いますが、まだ未見の方には初代ゴジラは本当におすすめです。子ども向けというよりもSFやホラー映画のようにゴジラが描かれていてかなり怖いです。ゴジラによって東京が破壊された後、女学生達の合唱がテレビ放映されるシーンがあるのですが、切なくて悲しいです。反戦や反核というメッセージは強く出てきませんが、これは反戦・反核映画です。

ゴジラを巡って紛糾する国会審議や科学調査なども登場して、シン・ゴジラを見て楽しめた方は初代ゴジラも楽しめると思います。1954年当時の日常の描写も興味深いです。電車の中の会話で女性が「いやなこった。せっかく長崎の原爆から命拾いしてきた大切な身体なんだもん」と話すなど時代を感じさせる作品でもあります。

ゴジラ

ゴジラ

パプリカ

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アニメ映画を見たいならば「パプリカ」がおすすめです。初夢があまり良い夢じゃなかった方もパプリカを見ると幸せになれるかもしれません。悪夢の描写が秀逸で確かに悪夢を見ている時ってこんな感じの展開になるよなと引き込まれます。夢を共有できる装置DCミニが実現した近未来に起きたテロ事件。その事件を追っていくうちに意外な真相に辿り着くことになります。筒井康隆原作のアニメ映画では「時を駆ける少女」よりも「パプリカ」の方が断然おすすめです。

パプリカ

パプリカ

攻殻機動隊 S.A.C. Solid State Society

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攻殻機動隊シリーズの中で最も好きな映画です。情報技術とサイボーグ技術が発達した2034年の近未来。公安9課は関わった人間を自殺へと追い込む「傀儡廻」と呼ばれる超ウィザード級ハッカーを追っていく中で、全国の子供たちが何者かによって大量に誘拐されていることに気づきます。Solid State Societyとは何なのか。今の日本が世代間対立や少子高齢化を止められないまま未来に突入すると本当に起きそうなテロ事件で考えさせられました。

日本のいちばん長い日

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2015年版「日本のいちばん長い日」は1967年版のリメイクかなと思ってあまり期待せずに見始めたのですが、すごく良かったです。戦争終結を巡って苦悩する陸軍大臣・阿南惟幾の様子が克明に描かれています。戦争は明らかに勝ち目はなく降伏するしかないわけですが、陸軍では降伏するならクーデターを起こすと息巻いている青年将校達が多く、阿南もまたその中で揺れ動いていきます。

この時期の阿南の行動や心情には今も謎が多く、あくまでも「1つの見方」として見るべきかと思いますが、阿南は頭の固い古い軍人だったという理解だけではないもう一つの見方もできるように思います。

日本のいちばん長い日

日本のいちばん長い日

終戦直後の戦争責任を描いた映画ではアメリカの「終戦のエンペラー」もありますが、こちらは実際には起きていない銃撃シーンが登場したり細部の考証が甘くあまりおすすめはできません。ただ、当時の戦争責任を巡る駆け引きの概要を掴むときの参考にはなるかもしれません。

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終戦のエンペラー (字幕版)

終戦のエンペラー (字幕版)

ハンナ・アーレント

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このブログでも何度か紹介していますが、ユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントがアイヒマン裁判を傍聴した時の実話を映画化した作品です。アイヒマンはナチス時代にユダヤ人の大量虐殺を遂行した官僚です。ドイツ降伏後はバチカンの手引きで南米に潜伏していましたが、イスラエルの諜報機関モサドによって発見されイスラエルに連行されました。大量虐殺の罪で裁判に掛けられたアイヒマンは、自分はただ命令に従っただけだと無罪を主張しました。裁判中に彼が言った「1人の死は悲劇だが、100万人の死は統計上の数字に過ぎない」という言葉は有名です。

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アーレントはアイヒマン裁判の傍聴を通じてアイヒマンは思考停止していた役人に過ぎないとして無罪を主張、このような悪の凡庸性こそ全体主義を生みだしたのだとする主張を新聞に連載しました。この記事が大騒動を巻き起こし、アーレントはナチスに味方するユダヤ人として世間から激しく糾弾されます。激しいアクションなどはありませんが、悪とは何か、全体主義とは何か考えさせられる名作です。

レ・ミゼラブル

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ミュージカルですがおすすめです。上映当時、映画館まで観に行きました。前科者としてフランス警察から追われる身となったジャン・バルジャンと彼を助けた神父。そしてジャン・バルジャンが助けた少女コゼット。やがてジャン・バルジャンとコゼットはフランスの激動の歴史に飲み込まれていくことになります。全編ミュージカルで最初は抵抗があるかなと思ったのですが、ミュージカルであるが故に情感のこもった声と台詞が心を打ちます。字幕版で観ることをおすすめします。

ザ・フライ

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お正月の締めにおすすめの映画です。既に見た方も多いかな。SF要素が強いザ・フライ2の方が人気がありますが、私は苦悩する科学者が描かれている1の方が好きです。人間とは何か、科学とは何か、幸福とは何か、私達に根源的な問いを突きつけていると思います。テレポーテーションの装置が声紋認証なのも現代の先駆けですね。メガテンシリーズの邪教の館にも影響を与えています。遺伝子操作技術を用いた古典バイオ映画の金字塔でもあり、ゲノム編集による医療を確立しようとしている現代への示唆に富んでいると思います。

ザ・フライ (字幕版)

ザ・フライ (字幕版)

それでは良いお正月を〜!( ^ω^ )