はてな村定点観測所

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私の未来予想はディストピア

   

「そして主なる神はアダムをエデンの園から追い出された。神は人を追い出し、命の木に至る道を守るために、エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置かれた」(旧約聖書)

私が思い浮かべている今後の世界予想を書き出してみました。ディストピアです。

西暦20XX年 民主主義の失敗によって世界各地で地域紛争が深刻化

200万年前、石を道具として使うことを憶えて地球の支配者となった人類は、欲望の赴くまま生活の豊かさを求め続けた。文明は発展し生活は豊かになったが、その代償はあまりに大きかった。科学と技術の進歩がこの惑星から未来を奪った。地球は荒廃してしまった。

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Civilization Beyond Earth

民主主義は環境破壊や人口爆発を制御できず現代文明は衰退していく

国連の推計では世界人口は2150年までに97億人、2100年までに112億人に達すると予測されている。人口爆発によって環境破壊が進み、気候変動はIPCCが予測する破局的シナリオ通りに推移していく。環境破壊や降雨パターンの極端化で世界の食糧生産は打撃を受け、食糧や水を巡る紛争が激化する。国際社会は地球環境保護で何度か協調するがいずれも失敗に終わる。ゲノム編集・バイオ・医療技術も向上するが倫理的問題から反対意見が出て実用化の障壁となった。

世界の人口構成が高齢化・貧富の格差が拡大する

経済発展を遂げた国から続々と人口構成が少子高齢化していく。高齢化した国々では経済力が低下して、既得権益を巡って貧富の格差が拡大する。移民の受け容れも一部で始まるが文化の違いから排他主義の台頭を招き、多元主義を許容する人々との社会の亀裂が深刻化する。世界中の都市部で富裕層が高級住宅街の街区に壁を築き、要塞都市が誕生する。

危機の時代に大衆が選んだのは復古主義のリーダーだった

危機の時代を迎え世界各国で変革が叫ばれるが、大衆が民主主義で選んだのは歴史を重視する復古主義のリーダーであった。自国中心主義の対外政策やマイノリティ・移民の排斥が激化する。復古主義のリーダーは諸問題を解決できず、ポピュリズムへの批判の形をとって現状の民主主義への失望が広がる。高等教育を受けたエリート主義も検討させるが属人性の問題を解決できず、統計アプローチで社会問題の解決を探る手法が注目されるようになる。

「民主主義の失敗」

「市場の失敗」ならぬ「民主主義の失敗」が重要課題として認知されるようになる。民主主義の失敗の解決策として人工知能の政治分野への応用研究が始まる。政治はビッグデータ市場という認識が確立する。「重要な決定を下すのは人間の方が良い」という従来の考え方が見直され、「自民党の良心、陣笠議員、野党、陳情、弱者の声を人工知能に搭載する」「人工知能によって独裁の欠点であった腐敗と属人性を克服する」といった技術研究が誕生する。

新しい冷戦構造と人工知能専制

気候変動でロシアが豊かな国になる

気候変動によってロシアの凍土が溶け、ロシアは農業や資源などの分野で豊かな国になる。北極海の氷が溶けて北極海航路が実現する。北極海航路は南の政情不安の国々を通る海運ルートを避けたい先進国がこぞって参入し、北極海航路の権利を持つロシアに巨万の富を生む。北極圏やシベリアの戦略的重要性が高まり、ロシアが中国と並んで国際社会で大きな発言力を持つようになる。

サイバー攻撃で世界経済・通貨の信用不安が増大する

ニューヨーク証券取引所のシステム障害が頻発するようになる。アメリカ政府は中国によるサイバー攻撃だと批難するが中国当局はこれを否定。ドルを基軸通貨とする為替取引と米国株への世界的な不安が高まり、世界の基軸通貨は取引が安定している人民元を主軸に動くようにシフトしていく。衰退した欧州諸国の一部が中国資本やロシア資本を受け容れて人民元経済圏に取り込まれていき、EUは二分されることになる。ブロックチェーンも導入が進むが大きな役割は果たせなかった。

新しい東西冷戦の対立軸は「伽藍とバザール」

米国・インド・ブラジル・EU諸国・日本などの西側諸国と、中国・ロシア・新EU・アフリカ・中近東などの東側諸国との間で再び冷戦構造に陥る。新しい冷戦は資本主義か共産主義かという経済構造の違いではなく、開かれた情報か閉ざされた情報かという情報統制を巡る対立になる。中国やロシアの資本で経済成長を遂げたアフリカ諸国や新EU諸国はグレートファイアウォールに組み込まれ、そこでは政府が統制する情報が提供される。西側諸国ではオープンな誰でも参加可能な情報を共通価値観としている。東側諸国は統制された情報によって民主主義の失敗を回避する。西側諸国は衆愚化を止めることができず経済が衰退していく。

民主主義の失敗の反省に立って人工知能専制が実現する

東西冷戦が東側の勝利に終わった後、国連・中国・ロシア主導で地球環境の危機管理や紛争解決に無力であった民主主義社会から人工知能専制社会へと移行していく。この社会では人工知能が重要な方針を統計アプローチにより決定し独裁制の諸問題が解消しているため、大衆の意思の実現に無力であった議会制民主主義よりも民主的な体制であるとされた。当初は一部の判断の委任であったが、有効性が証明されたため次第にその範囲が拡大されていくこととなった。

それから100年…。

西暦21XX年 荒廃した地球で人類はワープアとして単純労働に明け暮れていた

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Civilization Beyond Earth

人間はワープアとなっていた

高度な判断が要求される人間の頭脳労働は人工知能に代替されていく。人間のスペシャリスト達は人工知能に敗北を重ね、人工知能の策定した方針を元に安価な人間が労働力として使われる社会となる。大部分の人間は単純労働に従事し、日々の労働の賃金を人工知能の創作した娯楽VR/ARに費やすのが楽しみとなるだろう。そこにはかつての豊かだった世界も再現されている。

環境問題や社会問題の調整は大幅に改善しているが、地球環境の変動は容易には回復せず、人工知能が立てた生産計画に基づいて前世紀より少なくなった生産や資源を公平に分配する貧しい社会だ。日々の単純労働に忙しく人工知能が最適な社会の解を出すため、人々は政治への関心を失っている。教育も労働に応じた実務的な内容になっている。

人工知能は人間を殺してはならない。人間に人間を鎮圧させる

国内で人工知能は人を殺してはならない。人工知能や軍が抵抗する人間を殺すと彼らを英雄にしてしまう。人間に人間を鎮圧させる。人工知能の立てた政策に従う人々を経済的に優遇し、人工知能に抵抗する人々は「カネが欲しいだけ」と卑しむ風潮をつくる。家族の明日の暮らしを守るために人工知能を容認する人間と抵抗する人間がお互いにデモをするようになる。デモが過激化してお互いのデモ隊が衝突し、そこで血が流れたら…。双方は激しい憎悪を抱いて対立するようになる。抵抗する人々を鎮圧するために人間は自ら志願して武器を取るようになり、抵抗軍の組織は困難になる。

豊かな国では人工知能が武器となり、貧しい国では人間が武器となる

国内では人工知能は人を殺してはならないが、対外戦争ではその限りではない。人工知能の軍事面での実用化が進み、人間の兵士が死ぬとメディアなどで厭戦感情が広がりかねない豊かな国では人工知能が操縦する無人兵器が武器に使われる。それに抵抗する貧しい国や勢力では爆弾を体に巻いた人間が武器に使われるだろう。

人工知能はシンクライアント型で人間のモバイルインターネット網を活用する

人間を管理する端末やロボットは全てシンクライアント型となっている。仮に人間が反抗して端末やロボットを破壊してもそこに知能は存在せず、新しい指示がインターネット経由で送られてくる。高速のモバイルデータ通信網が世界を覆い、全ての人間はネットワークから逃れることができない。

人工知能に単一障害点は存在しない

人工知能は中央コンピュータ統御方式では単一障害点となってしまう。人工知能は世界中の機密の場所に設置された複数のデータセンターによって制御される。どこかの拠点が抵抗軍に発見されて破壊されても、他の拠点が稼働している限り稼働に影響を受けない。さらに拠点がどこか破壊された場合は残存する拠点が新しい拠点を新規構築するようになっている。抵抗軍は全ての拠点を発見して同時に破壊しなければならない。同時に破壊されるリスクも想定されるので、P2P・地中・海底・人工衛星・月面など抵抗軍が容易には到達できない場所にも設置されるだろう。