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はてな村定点観測所

運動、瞑想、睡眠、野菜350g

人工知能は低賃金や肉体労働の職業は奪わない

ニャートさんの記事に書かれたAIの未来

ニャートさんが非正規雇用者のサイレント革命(原案)という記事を出した。そこでAIと労働の関係について以下のような将来予想を書かれていた。

2.AIは、給料が高い仕事(=コストがかかるから削減したい)から奪っていく。 地方によくある、最低賃金・非正規雇用の介護の仕事などには、AIは導入されない。 なぜなら、いま超低コストで(AIの導入が難しい)複雑な仕事につく人間を雇えているのに、中小企業においてコストをかけてまでAIを導入するメリットがない。 結果、低賃金のキツい仕事ばかりが残され、それを非正規雇用者が奪い合うようになる。

非正規雇用者のサイレント革命(原案) - ニャート

記事の主題であるフルサト経済圏の是非や評価はいったん置いておくとして(いずれ書きます)、私はここに書かれてあるAIと労働の将来予測は正しいと思った。AIは今後、頭脳労働の高給取りの仕事から奪っていくだろう。しかし、この内容について反論するブコメが一番スターを獲得していた。

非正規雇用者のサイレント革命(原案) - ニャート

勘違いも甚だしい。AIは給料が高い仕事ではなく定型作業から奪っていくし、定型作業のAI化が進めばそれだけ正職員数も減る。あと物々交換なんて強力な交渉力を持たない人にとっては不平等そのものだからな。

2017/05/06 20:39
b.hatena.ne.jp

AIは定型業務の仕事から奪っていくとする主張である。確かに現在の人工知能は囲碁や将棋のようなルール化された領域で大きなパフォーマンスを発揮する。また、深層学習や機械学習の研究や開発環境が整備されたことで適用範囲も広がってきている。

先日も深層学習を用いたイラストの着色記事が話題となった。この記事はニューラルネットワーク・深層学習用のフレームワークであるChainerを使って線画の着色についてあらかじめ正解となる60万枚のデータセットを与え(教師あり学習)、その学習を元に線画を着色させたところ再現性の高い着色に成功したものであった。近い将来、イラストレーターの技術水準にまで達するかもしれない。

qiita.com

しかし、本当に人工知能は定型業務を奪っていくのだろうか?

ムーアの法則が終焉した世界の人工知能開発

技術的に可能になる事と経済合理性は別問題だ。現在の人工知能開発にはカネと時間が掛かる。深層学習や機械学習は多くのマシンリソースを必要としている。CPUだけでは処理が足らず、GPU演算が必要とされ、Googleが独自にTPUというプロセッサを開発した。Keras+TensorFlowやChainerによって個人でも深層学習の開発ができる環境が整ってきたが、商業的に実用レベルにするには潤沢なマシンソースが要求されている。

残念ながらムーアの法則は終焉してしまった。もう半導体の集積率は18ヶ月で2倍にはならない。シンギュラリティを迎えるには計算機の能力が足りない。ノード数やコア数を増やして並列処理させ、GPUも駆使することで処理能力はある程度は向上できる。TensorFlowに続いてChainerでもマルチノードに対応していく方針(ChainerMN)が発表された。ただ、このような並列処理を実現させるのは資金力がモノを言う世界である。

マシンリソースが貧弱であれば人工知能は愚かな結果しか返せない。教師あり学習では正解となるデータセットを準備して学習させる時間も必要だ。教師なし学習においてもクラスタリングするデータや学習させる時間が必要である。

仮に人工知能を搭載したロボットの実用化を目指すとして、そこに深層学習や機械学習の演算処理をつかさどるハードウェアを搭載すると非常に高価となるし、小型化の実用の目処は立っていない。IoTやクラウドが喧伝されており、Amazon・Google・Microsoftなどは機械学習用のクラウドリソースを提供しているので、インターネットで繋がった先に頭脳を置いておくこともできるが、クラウドリソースも高価である。

特定分野に精度の高い判断ができる人工知能を開発するだけでも高いコストが掛かるのに、特定企業に特化した人工知能や汎用人工知能を開発しようとすると現在だと天文学的な予算が必要になる。研究や技術の進歩、パラダイムシフトなどで価格は徐々に安くなっていくだろう。でもムーアの法則が終焉した世界では、大きな革新はないものと思った方が現実的だ。サイバーダイン社が開発するような画期的なマイクロプロセッサは登場していない。

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(ターミネーター2)

人間=1時間1000円で使用でき精巧なハードウェアも付属している自律型汎用知能

高いコストが要求される人工知能に比べて、人間は1時間1000円くらいでも調達できるコストパフォーマンスが抜群に良い自律型知能である。標準で学習能力を搭載しており、演算処理やメモリを頭部に内蔵している。予期せぬ例外状況にも対応できる潜在能力を持っており、ネットワークや電源が繋がらない環境でも長時間学習活動ができる。個体差が大きいが、教師の存在によって判断の品質を維持できる余地がある。その判断能力の汎用性は現在の大企業で提供しているどの人工知能サービスよりも高い。

人間の大きなアドバンテージはハードウェアも標準で付属していることだ。人体は極めて精巧なハードウェアである。このような精巧なハードウェアは今現在いかなるロボットでも実現できておらず、実現できたとしても極めて高価だろう。人体のようなハードウェアを制御できる自律型人工知能も実用化の目処が立っていない。人間はソフトウェアとハードウェアが標準で揃っており、1日の稼働時間に限界が存在するが、これを交替制でカバーしていける余地も存在する。人間は極めてコスパが良いのだ。この優位性は、現在の人工知能開発やハードウェアを取り巻く状況が根底から覆るような革新がない限り、維持できるだろう。

もちろん人工知能が職を奪わないわけではない。人工知能のアドバンテージは、ルール化された状況で高度な成功条件を持続的につくれることにある。全く予期せぬ例外状況に直面せずにルールで勝利し続けることが出来るのは、頭脳労働とりわけITの世界である。ソフトウェアで完結でき精巧なハードウェアが必要とされていない。定型業務は特にパフォーマンスを発揮するだろう。

ただ、人工知能の導入はコストが高い。定型業務でも月30万〜50万円くらいの費用を払って教育を受けた人間に仕事をさせた方が運用コストが安上がりである場合も多い。それでは人工知能がコストパフォーマンスを発揮する領域は何か?ゲーム化されて高度な判断が要求され、人間だと非常にコストが高い高給取りの頭脳労働者がやっている業務である。ここは人工知能と人間が天秤に掛けられて、状況によっては人間が職を奪われていく部分だろう。

産業革命から2世紀。肉体労働は無くなっていない

産業革命期には機械に職を奪われるとして、ラッダイト運動のような機械を破壊する大衆運動が起きた。その産業革命からおよそ2世紀が過ぎた。世界から肉体労働は無くなっているだろうか?

機械に代替されて就業人口が減少した労働もあるが、肉体労働は依然として無くなっていない。機械よりも人間の方がコストパフォーマンスが良い状況・地域・分野では、人間が依然として肉体を駆使して労働している。技術的に代替が可能であったとしても、コストが高いならば人間が選ばれる。そして人間の中でもより低賃金で働く労働力の確保のために産業移転が起きており、先進国の高価な労働力は新興国の安価な労働力に負けて職を奪われる現象が続いている。安価な人間の労働力は競争力が強い。

したがって低賃金の肉体労働や底辺労働は人工知能に職を奪われにくい。光と影がある部分ではあるが、人間の方が安ければ人間が選ばれるのだ。この価格競争に強いのが低賃金の肉体労働である。マルクスの亡霊はいまだ必要とされているのだ。

そんなことをGWの終わりにサザエさんシンドロームになりながら書いた。明日からまた底辺労働を頑張ろう。

フロントエンドのハウツー本は買わない方がいい

フロントエンド本は半年〜1年くらいで時代遅れになる

書店やAmazonでは多くのフロントエンドの書籍が売られているが、フロントエンドの変化は激しく半年〜1年くらいで本に書かれてあることのかなりの部分が時代遅れになってしまう。

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基底技術の言語仕様を知る意味でJavaScript本を買うというアプローチもあるが、ES2015を押さえていなかったり、押さえていても新しいESが決まることで時代遅れとなることが予想される。ReactやAngularJSやVue.jsもバージョンアップが頻繁にあるので古い記述だと現行仕様との対照作業に追われることになる。いずれにせよ書籍では完結できず、ハウツー本は資産にならない。今月も増田の中からこの投稿を見つけてファーストブクマでシェアした。

anond.hatelabo.jp

フロントエンドの変化が激しいことは悪いことではない。でもハウツー本は役に立たない

私はフロントエンドの変化が激しいことが増田のように嫌いではない。自分の認識はこちらの記事と近い。

qiita.com

ただ、ハウツー本は役に立たない。一般に原稿執筆から書籍化までは数ヶ月ほどかかる。本棚やAmazonであなたが書籍を発見するまではさらに月日が流れている可能性がある(どうしてもフロントエンドのハウツー本を買うときは巻末の初版と改丁版の年月日も必ず見ておいた方がいい)。その間にまたフロントエンドは大きく変化しているだろう。古いフロントエンドの開発本にはwebpackやbebel、karmaやmochaなどのハウツー情報も載っていない本がある。

ハウツー本を買うよりは本家のチュートリアルやマニュアルと格闘した方がいい。こちらは比較的変化に対応できている。ググるときには英語も含めて1年以内など期間指定検索を駆使することが望ましい(Angularに関しては必ずメジャーバージョン番号も含める)。そうすればより正確な情報に辿り着ける。ES2015に関してはIE11以外の主要なブラウザは対応が完了している。React Fiberも発表されReact内部の全面的な書き換えが進んでいて、今のところフロントエンド開発者に大きな実装の変更を迫るものではないが、その動向をキャッチアップしていく必要があるだろう。これらの情報は書籍で追いかけていくのは難しい。

出版するのは自由だし本を買うのも自由だけど…

日本国憲法では出版の自由や個人の自由が明記されているので、本を出版するのも自由だし、購入するのも自由。古くなったとしても現時点での情報をお金を払ってでも知りたい人や、補助教材として書籍を活用したい人もいるだろう。でも人には書籍購入を勧められない。フロントエンド開発の場合、時代遅れとなってしまうリスクが非常に高いからだ。

著者・編集者・出版社・書店も書籍を出したことに良心的配慮をするならば、最新の動向を盛り込んで改丁版として出していった方が望ましい。そうでなければ『Microsoft Office 2000の使い方』のような実用書と同じ道を辿って最後はCCC図書館に置かれることになってしまうだろう。

おまけ

マストドンもやっています。

サイバーメガネ - mstdn.jp

はてなハイクの研究

はてなハイクの現状はどうなっているんだろう?

この記事を読んで、「はてなハイクの現状はどうなっているんだろう?」と思って調査してみました。

orangestar.hatenadiary.jp

ポスト・マストドンの有力候補かもしれません。

はてなハイクは月間300万PV(推計)で急成長中

SimilarWebのトラフィック推計では、はてなハイクは月間300万PVと表示されました。SimilarWebの推計値には誤差があり、あくまで概算です。

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今年に入ってからアクセスは増加傾向にあります。昨年10月時点では月間100万PVでしたが、徐々にアクセスが増加。昨年10月の約3倍にアクセスが増加している急成長サービスです。

SimilarWebでみると、新参者のはてなブログは月間9,690万PV(独自ドメイン除く)、ハイクと同じく塩漬けにされているダイアリーは月間4,050万PVです。はてなブログやはてなダイアリーに比べるとアクセスは押されていますが、現在の増加ペースが続くならば、いつか追い抜く日が来るかもしれません。

ロシア人に愛されている国際SNS・はてなハイク

SimilarWebの国別アクセス比率はこちら。

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ハイクに最もアクセスしている国はロシアで20.50%。日本の10.72%の2倍近いアクセスがあります。ウクライナからのアクセスも多く、10.57%とほぼ日本と同規模のアクセスがあります。ロシア人やウクライナ人に愛されている国際SNSと言えそうです。

国際SNSらしく、ロシアの串を挿して世界中の人々もステルスでアクセスしているのかもしれませんが、その実態はベールに包まれています。

はてなハイクはユーラシア大陸を横断する現代のシルクロード

はてなハイクにアクセスしたユーザーも、アクセス元は日本のサイトが多いですが、アクセス先の多くがロシアのサイトとなっていて、ハイクは国際交流を支える文化の中継地点として栄えています。遙か東方から西方へ。ユーラシア大陸を横断する現代のシルクロードです。

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はてなハイクを支える技術

はてなハイクのHTTPレスポンスヘッダーは以下の通りです。

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レスポンスヘッダーを見ると、はてなハイクはサーバーOSはCentOS、WebサーバーはApache2.2.3、はてな自社開発のPerlフレームワークRidgeで開発されています。RidgeのソースコードはGitHubで公開されています。

github.com

IPアドレスを逆引きするとさくらインターネットの割り当てIPアドレスであるため、はてなダイアリーと同じくさくらインターネットのデータセンターを使用しているようです(はてなブログはAWS)。jQueryが使われており、Googleタグマネージャー用のコードが埋め込まれています。画像・CSS・JSなどの静的ファイルはAkamaiのCDN上に配置されています。

今後の可能性に期待大!

はてなハイクの現状について調べてみました。今後の展開に期待大ですね!

はてな大承認や新しいRSSリーダーと共に、ポスト・マストドンの新しいプラットフォームになってくれることを期待しています。

 

Atomのおすすめパッケージ61個

Atomとの健全なおつきあい

普段エディタはVimを使っていますが、時々Atomに浮気することがあります。

そんな生活を支援してくれるのがAtomのパッケージ群です。私のAtomにインストールしているパッケージをリストアップしました。いずれもオススメです。

Atomに導入しているパッケージ群

外部連携

ask-stack

Atomの画面からStack Overflowを検索できる


remote-atom

rmateを利用してSSH接続でリモートファイルを編集する


remote-edit

SFTPかFTPでリモートファイルを閲覧・編集する


remote-ftp

FTP・SFTPクライアント


remote-sync

ローカルファイルとリモートファイルの同期を取る


open-on-github

ファイルをGitHubで開く


gist-it

GitHubのGistに共有

入力支援

autoclose-html

HTMLのタグ閉じ忘れを補完


pretty-json

JSONを整形


sublime-style-column-selection

Atomで矩形選択


color-picker

色をパレットの中から選択して16進数で取得


dash

Dashアプリとの連携


atom-beautify

ソースコードを綺麗に整形


docblockr

コメント入力時にDocblock形式で記入できる


sort-lines

選択行を名前順にソート


file-types

拡張子に対応させたい言語を切り替えられる


jumpy

ホットキーを使ってエディタ内を移動

視覚化

editor-stats

キーとマウスの入力量をグラフ表示


regex-railroad-diagram

正規表現をグラフィカルに表示


git-history

コミットを選択したら差分を表示できる


highlight-line

選択行をハイライト表示


highlight-selected

選択した単語をハイライト表示


maximize-panes

パネルを一時的に最大化


compare-files

ファイルの差分を表示


show-ideographic-space

全角スペースを可視化


trailing-spaces

末尾のスペースをハイライト表示


file-icons

ファイル入力のアイコン表示


minimap

ソースコードの全体像を右側に表示


minimap-bookmarks

ブックマークした位置をminimapに表示


minimap-cursorline

カーソル行をminimapでハイライト


minimap-find-and-replace

検索置換文字列をminimapに表示


minimap-git-diff

gitの差分をminimap上に表示


minimap-highlight-selected

選択した単語をminimap上に表示


zen

Zen(禅)モードに切り替えられる。余計な表示を無くして書くことに集中したい時に便利


atom-html-preview

HTMLのプレビュー表示


split-diff

パネルを分割して差分を表示

構文チェック

intentions

Linterに必要な基本パッケージ


busy-signal

Linterに必要な基本パッケージ


linter

言語の文法チェック


linter-chktex

LaTeX文法チェック


linter-csslint

CSS文法チェック


linter-golinter

Go文法チェック


linter-js-standard

JavaScript文法チェック


linter-js-yaml

JS-YAML文法チェック


linter-jshint

JS-Hint文法チェック


linter-perl

Perl文法チェック


linter-php

PHP文法チェック


linter-ruby

Ruby文法チェック


linter-ui-default

LinterのデフォルトUI

機能拡張

save-session

セッションの保存とリストア


todo-show

AtomにToDo機能を追加


term2

ターミナルをAtom内で操作


script

コードをAtomで実行


japanese-menu

メニュー日本語化


open-recent

最近使ったファイルを開く


project-manager

プロジェクトマネージャー機能を強化


git-plus

Atomからgitが実行できる


merge-conflicts

git merge時にコンフリクトを解消

Vim

vim-mode-plus

AtomでVimモード


vim-mode-plus-ex-mode

vim-mode-plusにexモードを追加


vim-mode-plus-keymaps-for-surround

vim-mode-plusにサラウンドのためのキーマップを追加

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おまけ

ちょっと古いけど.vimrcの記事です。

www.geek.sc

気になるサービスを「今度使ってみよう」と思う人はWeb系のお仕事は向いてない

マストドンを「今度使ってみよう」と言うだけの人々

マストドンが現在の勢いで成長するかどうかは不透明だけど、少なくとも言えることとして、マストドンを「気になる」と思いながらも「今度使ってみよう」と思う人はWeb系の仕事は向いてないと思う。

マストドンが話題になった時、私の観測範囲でも「今度登録してみよう」と言っている人が沢山いた。「ぜひ今度使ってみてください」と応えながら、おそらくその「今度」って永遠に来ないんだろうな…と生温かく見守っていたけど、やはりそう言っていた人々の大半はユーザー登録することなく今日に至った。

一方、マストドンを初期から使い始めていた人々にはWeb系で活躍している人達が結構含まれている。彼らは新しいサービスがリリースされた時にかなりの高確率で見掛ける、会員登録の敷居が低いお馴染みのメンバーだ。

マストドンは何時でも誰でもユーザー登録ができる。今すぐだって可能だ。そしてブームになる兆しが(ほんの少しだけ)ある。そこに1番乗りでイノベーターになることは無理だったとしても、2番乗り・3番乗りすれば、アーリーアダプターとして変化を肌身に感じて体験することができる。腰が動かず「今度使ってみよう」「気になる」とだけ言って様子見を決め込んでいる人々は変化を体験することはできない。「慎重」「用心深い」ことの裏返しでもあるので悪いことではない。ただ、Web系には向いていない。

今日起きていたことが明日は陳腐化するWebの世界

Webの世界の変化は近年ますます速い。今日起きていた出来事や知識が明日には陳腐化することもある。数ヶ月単位の中期スパンも含めると星の数ほど状況の変化がある。変化への柔軟な対応もそうだが、何よりも変化を尊びその中に身を置くことを楽しむ人でないと生き残っていけないだろう。「石の上にも3年」「石橋を叩いて渡る」は別な業界では重要なスタンスである場合も多いが、ことWeb系には当てはまらない。

会員登録の敷居は低い方がいい。ちょっとでも気になったサービスがあったら実際に使ってみることだ。Webサービスは玉石混淆なので時には石を掴むかもしれない。海の物とも山の物ともつかないアヤシいサービスに登録したことを周囲からバカにされるかもしれない。でもその体験は必ずWeb業界で活きる。キャズムを越えるまでの黎明期〜初期のWebサービスは大抵アヤシいものだ。

「こんなの流行らない」「一発屋で終わる」と言う評論家的立場の人も沢山出る。その中で玉を見つけた時の喜びは何にも代え難いものがある。Twitterも2007年始め頃はそんな風に言われてた。facebookが出た時もアメリカの大学生しか登録できなかったが、.eduのメールアドレスを入手してでも会員登録したかった。周囲の評価は時流で幾らでも変わるので気にしなくていい。流行った要因の分析は後付けでできるものだ。

Web業界の仕事をしたいならば、会員登録の敷居は低くして自分のアンテナを信じることだ。変化を尊ばなければ生き残れないだろう。

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(アラン・ケイが70年代に提唱したダイナブック)

追記

ドコモのiPhoneを買う予定が間違えてauのiPhoneを買ってしまった…

中古iPhone7・iPhone7 Plus相場がだいぶ値崩れしています

去年色々あったので手持ちのiPhone6S PlusやiPad Proを売却して、Nexus6PでAndroidユーザーになっていました。

でもiOS端末がないと開発や表示確認が何かと不便です。Xcodeにエミュレーターが付属していますが、エミュレーターでは再現できない問題もあります。iPadはクライアントから貸与してもらったのですが、報酬が入って少し余裕ができたのでiPhoneも再入手したいと思っていました。

私は現在ドコモ系MVNOのSIMカードを使っているので、SIMフリーかドコモの端末で探していました。いま中古のiPhone7やiPhone7 Plusがかなり値崩れしていて安いです。私はムスビーというサイトをよくチェックしているのですが、目立つ傷がなくネットワーク利用制限○(端末代金の支払いが完遂していて今後利用制限が掛からない)のiPhone7 Plusが32GBだと64,000円、128GBだと74,000円くらいで売られています。新品に比べて2万円ほど安いです。相場としては秋葉原やヤフオクなどで購入するよりも、ムスビーの方が安めです。

www.musbi.net

目立つ傷があるもの、付属品が欠けているもの、ネットワーク利用制限△(端末代金の支払いが分割払い中)のものはもっと安いですが、ネットワーク利用制限△はあまりオススメできません。元の持ち主の端末代金の支払いが滞ってネットワーク利用が制限された時には別な端末と交換してくれる、いわゆる赤ロム保証の販売元も多いですが、代替端末を再設定するのは面倒なのと新しい端末もいわくつきのモノが送られてくる場合が多いです。

ムスビーでは各端末のIMEI番号が公開されているので、自分でも購入前にネットワーク利用制限状況をキャリアのサイトで確認することができます。また相場価格の傾向としてはSIMフリー>ドコモ>au>SoftBankの価格差があります。

iPhone7 Plus 128GBを購入しました

64,000千円のiPhone7 Plus 32GBも良かったですが、自分の使い方だと容量が足りなくなると思ったので、74,000円のiPhone7 Plus 128GBに狙いを付けていました。目立つ傷が無い美品、付属品全てあり、ネットワーク利用制限○です。ただ色がジェットブラックなので指紋が目立つかなと心配していました。

比較のためにじゃんぱらの通販サイトも見てみました。じゃんぱらでも各キャリア毎に中古の価格が調べられます。一般にムスビーよりは高めの価格設定であることが多いのですが、その中にiPhone7 Plus 128GBピンクゴールドの未使用品が74,000円で販売されているのを発見しました。

iPhone7 Plusの128GB・未使用品・ドコモ・ネットワーク利用制限○でこの値段はかなり安いです。ピンクやレッドなどの人を選ぶ色は安めの傾向にあるのですが、それでこの安さなのかなと思いました。他の人に取られたらいけないと思って思わずポチッと購入の申し込みをしました。クレジットカードで支払って、開封の儀を楽しみに待っていました。2日後に福島の自宅に届きました。

アクティベーションロックが解除できない…

早速、届いたiPhone 7Plusを開封。通電チェックのため開封された跡はありますが間違いなく未使用品でした。電源ボタンを押してiPhoneの初期設定画面が出てくることを確認。

Amazonで売られているドコモのアクティベーションロック解除用のSIMカードを挿入しました。これで初期設定画面からアクティベーションロックが解除できるはず!

…解除できませんでした。

SIMカードのキャリアが違うと怒られました。MVNOのSIMカードだとこのエラーが出てくるのですが、ドコモのアクティベーション解除用のSIMカードでエラーが出てくるのはおかしい。接触が悪いのかなと思って何度もSIMカードを装着し直したりしてみたけどダメ。本当にネットワーク利用制限が○なんだろうか?と思って、ドコモのネットワーク利用制限の確認サイトでIMEI番号を打ち込みました。そこで「-」(ネットワーク利用制限が確認できない)と表示されて全てを悟りました。

私、違うキャリアの端末を買ってしまった…。

じゃんぱらの商品説明をよくよく読んでみると、auと書かれてありました。じゃんぱら通販サイトで端末を探しているときに、ドコモと思ってauの端末をクリックしてしまったようです。そのままドコモの端末だと思い込んで、74,000円を支払って購入してしまった…(^_^;) 私は集中する時はすごく集中するタイプなのですが、こういう肝心な注意が抜けていることが結構あって、医師からADHD治療薬を処方されていたりしました。

むむむ…。アクティベーションロックを回避する方法として、Wi-FiのDNS情報を書き換えて通過させる方法もあるのですが、それを試してもダメでした。最近の端末は対策されているのですね。

選択肢は限られていた

こうなると選択肢は2つ。売るか、auのまま使い続けるかです。

まず最初に売ることを検討しました。じゃんぱら買取価格などではauのiPhone7 Plus 128GBピンクゴールドは買い取り上限64,000円と出ていました。開封の儀をしてSIMカードを挿しただけなのでほぼこれに近い金額になると思います。差し引き1万円。でも相馬には買い取りできるお店がほぼありません。TSUTAYA・ゲオ・ブックオフは相馬にもありますが、買い取り相場は非常に安いです。仙台にまで行って売るか、送料を払って宅急便で送って査定してもらうか、ヤフオクなどに出すか…。いずれも出費やリスクがありました。

次にau端末のまま使い続けることを検討しました。まず本家のauはSIMカード単体での契約はできません。au系MVNOは過去に使っていたのですが、mineoだったのでデザリングができませんでした。となるとIIJmioかUQ mobileか。au系MVNOで使うためにもアクティベーションロック解除用のSIMカードは必要。その後にMVNOの回線の開設依頼とMNPが必要。

悩んだ末に今の端末をau系SIMカードで使い続けることにしました。Amazonでauのアクティベーションロック解除用のSIMカードを購入。2日後に届きました。そのSIMカードを挿入したらアクティベーションロックの通過に成功しました。その後にMVNOにSIMカードを依頼してMNPしました。今では無事にau系端末として使えています。MVNOのキャリア変更となりましたが、料金は今までと大きく変わることなく使える会社を選定しました。MNP手数料は掛かりましたが…。

中古au端末のメリット

ドコモ系に比べてMVNOの選択肢が限られるau系端末ですが、メリットもあります。

auの大きなメリットはSIMロック解除。ドコモもauも購入してから180日後にSIMロック解除ができますが、ドコモの場合は購入者本人がドコモに依頼しなければSIMロック解除ができません。このため中古で購入した場合の端末はSIMロック解除はできないと思った方がいいです。一方、auは太っ腹なことにauで購入した過去の履歴が存在する端末ならば、180日経過後に本人でなくてもSIMロック解除ができます。中古で購入した人でもSIMロック解除ができるのは大きなメリットです。

ただ、auの確認サイトでIMEI番号を打ち込んで購入履歴を確認してみたのですが、この端末は先月に購入されたものでした。SIMロック解除ができるまで、あと5ヶ月ほど待つことになりそうです…(^_^;)

教訓・不思議なこと・おまけ

教訓:自己責任で中古端末を買うときはちゃんと入念な注意が必要だと反省しました。

不思議なこと:どうしてこの端末を購入した人は端末を一括払いで購入して、1ヶ月も経たないうちに未使用品のまま売りに出したんだろう…。メルカリで現金が売られていたように、クレジットカードの換金手段だったのかもしれませんね。闇が深い。

おまけ:iPhone7 Plusをさっそくステッカーでデコりました。

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Mastodonは分散型SNSになっていないよ

国内マストドンは3強インスタンスの寡占状態

マストドンを分散型SNSと紹介している記事が多い。確かにマストドンのアーキテクチャは複数インスタンスの分散型を考慮されているが、コミュニティの実態は少数インスタンスへ多くの人々が集中する寡占状態となっている。

現時点での国内インスタンスのユーザー数では、mstdn.jpが86,860人、pawoo.netが83,307人、friends.nicoが32,465人の3強となっていて、それ以降は3千人未満のインスタンスである。弱小インスタンスの多くが数百人か数十人規模であり、話題になった当初の熱狂は冷めて徐々に過疎化現象が起きつつある。

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富めるインスタンスはますます富む

確かにマストドンはリモートフォローなどインスタンスの分散をカバーする仕組みがあるが、弱小インスタンスだとローカルタイムラインが停滞する。フォローしたいユーザーの発見も枯渇する。そして何より自分のトゥートが多くの人の目に触れる機会が少ない。このため弱小インスタンスから3強インスタンスに活動の場を移しているユーザーも多い。

もちろんユーザー数だけが分散傾向の指標ではないが、人の集まるコミュニティには豊富なコンテンツと人との繫がりがあるので、ユーザー数を誇るコミュニティは全ての面で強い。そしてユーザー数が多ければ有名企業や資金提供者の支援も得られるのだ。

無名のインスタンスにはこのチャンスは無く、ユーザーが徐々に去って行くのを見守りながら、「マイペースで運営を」と場末のBARのように自分に言い聞かせるだけである。Mastodonのメンテナンスなど保守運用の雑務が煩わしくなって、早晩多くのインスタンスが閉鎖していくだろう。

分野特化型のインスタンスは、例えばOpenPNEの一部の分野特化型SNSが強かったように残るかもしれない。でも残る分野は限られている。OpenPNE全盛期にも多くの分野特化型や地域特化型のSNSが開設されたが、その多くがテーマ選定と特化型ユーザーやコンテンツ確保の困難に直面して撤退していった。マストドンにもこの分野淘汰が顕在化してくるだろう。

ユーザーは分散を求めているのだろうか?

マストドンの分散アーキテクチャはTwitterの民主化を求めるものだが、ユーザーのニーズとして分散志向があるのかは疑問が残る。ユーザーは自分のトゥートが多くの人に見られてフォローされることを望んでいるし、リモートフォローはインスタンスが分かれているから次善の手段として喜んでいるにすぎない。

分散型SNSであることを喜んでいるトゥートはほとんど見当たらないし、インスタンスは寡占傾向がますます強くなっている。そしてその寡占インスタンスは特定企業の資金援助を受けている。

これは民主化ではなく形を変えた新しい支配の構造ではないだろうか。